定期報告は、所有者・管理者に課せられた義務です。
定期報告をしなかったり、虚偽の報告を行った場合は罰則の対象となります!
建築基準法では、建築物の所有者、管理者叉は占有者は、その建築物(遊戯施設などの工作物を含みます。)の敷地、構造及び建築設備を常時適法な状態に維持するように努めなければならない(第8条第1項)とされています。さらに、特定行政庁が指定する建築物(昇降機などの建築設備や遊戯施設などの工作物も含みます。)の所有者・管理者は、定期的に、専門技術を有する資格者に調査・検査をさせ、その結果を特定行政庁に報告しなければなりません(法第12条1項及び第3項)。
つまり、適切に維持管理するとともに、定期的な調査・検査の結果を特定行政庁に報告することは、所有者・管理者に課せられた義務であり、定期報告をすべきであるのにしなかったり、虚偽の報告を行った場合は、罰則の対象(百万円以下の罰金)となります。

定期報告(建築)

1、2級建築士または特殊建築物等調査資格者による調査が必要

報告すべき調査内容の例
避難通路等の敷地状況 / 基礎、土台、壁等の構造体 / 落下危険物の状況 / 外壁の防火構造、防火区画、防火戸 / 避難施設の状況 / 採光、換気設備の状況 / 排煙設備 / タイルの浮き / その他

定期報告(設備)

1、2級建築士または特殊建築設備検査資格者による調査が必要

報告すべき調査内容の例
換気設備 / 排煙設備 / 非常用照明設備 / 給水設備および排水設備 / 火気使用室 / その他
特殊建築物定期報告の制度が大幅に変更されました。
平成18年6月の東京都内の公共賃貸住宅のエレベーターにおける死亡事故、平成19年4月の東京都内の複合ビルのエレベーターにおける発煙事故、同年5月の大阪府内の遊園地のコースターにおける死亡事故、同年6月の東京都内の雑居ビルにおける広告板落下事故等、建築物や昇降機などに関する事故が相次ぎ発生しました。この中には、建築物や昇降機などの安全性の確保にとって重要な日常の維持保全や定期報告が適切に行われていなかったことが事故の一因と見られるものがありました。
このようなことから、定期報告制度の見直しが図られました。

(1) 定期調査・検査の項目、方法、判定基準が法令上明確化されました。
 定期調査・検査の項目、方法、是正の必要の要否の判断基準が、下記の対象ごとにそれぞれ定められました。
ア.特殊建築物等(劇場、映画館、病院、ホテル、共同住宅、学校、百貨店等で一定規模以上のもの)
イ.昇降機(エレベーター、エスカレーター及び小荷物専用昇降機)
ウ.遊戯施設(コースター、観覧車、メリーゴーラウンド、ウォーターシュート、ウォータースライド等)
エ.建築設備等(換気設備、排煙設備、非常用の照明設備)

(2)報告内容がより詳細に規定されました。
 昇降機と遊戯施設で同じ様式の報告書を用いることとなっていたものが分けられ、検査結果表の添付が義務づけられるとともに、その中で検査項目ごとの担当調査・検査資格者や調査・検査を代表する立場の資格者を明確にすることとし、調査・検査の結果「要是正」や「要重点点検」と判定された項目に対する改善策の具体的内容等、前回の調査・検査以降に発生した不具合について報告することとされました。(閲覧対象となる概要書も同様)

特殊建築物定期報告制度とは?

特殊建築物(多数の人が利用する建築物)は、一度火災や外壁落下などの災害が起きると、大惨事になる恐れがあります。また、昇降機(エレベーター等)や建築設備(換気設備など)は、人々が日常利用する設備であり、適切な維持管理がなされていないと人命を損なうことになりかねません。
このような危険を避けるため、車検や人間ドックのように特殊建築物や建築設備、昇降機等は定期的に調査・検査資格者(専門の技術者)に調査・検査してもらうことが必要です。
そこで、建築基準法第12条において、特殊建築物・建築設備・昇降機等の所有者または管理者は、調査・検査資格者の調査・検査を受けて、その結果を特定行政庁に報告するように定められています。
建築基準法第12条(抜粋) 第6条第1項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。次項において同じ。)は、当該建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、その状況を一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者に調査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。

昇降機及び第6条第1項第一号に掲げる建築物その他前項の政令で定める建築物の昇降機以外の建築設備(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物に設けるものを除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者は、当該建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者に検査をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなればならない。
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